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美味しいものを自然体で提供したいと勝手に思ってる楽山若大将の気ままなブログ

必死の丼!

土用の丑が終わった。

連日の猛暑で鰻屋さんは大盛況だったみたいだ。かくいう楽山も例年よりよく売れ、これもブログのおかげかな、と感謝している。

修行時代の鰻のエピソードをひとつ。

ボクには板前の先輩であり競馬の師匠のS山さんという方がいる。20年ぐらい前、当時働いていた店では毎日「う巻き玉子」を一日一本巻いていた。だから毎日一本だけ開いた鰻が市場から届いていた。それを蒲焼にしてう巻きにするのだ。ある日のこと。S山さんが

「佐藤君、鰻、割いたことある?」

と、聞いてきた。ボクはもちろんそんな経験はない。そうしたら

「じゃぁ、明日、丸(開いてない生きた鰻)をもらってやってみよう!」

と、なった。親方には内緒の話である。

鰻の修行も大変である。俗に

「串打ち三年 割き八年 焼きは一生」

とも言われ長年の鍛錬が必要とされる。

明くる日、市場から活けの鰻が3本届いた。魚屋のシンちゃんが

「めずらしいやん、活けの鰻3本て」

「おー、開くの練習するんだわ」

S山さんが手本を見せてくれる。手馴れたものである。

ボクもやってみる。簡単にできるわけないやん。でも、手取り足取り教えてもらいなんとか2本を割いた。

問題は鰻をどうするかということ。1本はう巻きにするとして残りの2本の始末である。

親方には内緒の仕入れだからばれるとまずい。2人で選んだ結論は

丼にして、食っちまうこと!

合理的、証拠隠滅である。

蒲焼にして即行、米を炊き、丼にし必死でかきこむ。親方が出勤する前に。

格言である。

「串打ち三年 割き八年 焼きは一生 食べるの三分」

鰻を食べるといつも思い出す、なつかしい思い出だ。

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プロフィール

楽山若大将

Author:楽山若大将
すし割烹楽山の二代目です。趣味は美味いものを食べること、美味いものを作ること、野球(観る事、草野球)競馬(能書きだけで馬券をはずすのが得意)読書、落語鑑賞etc。

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