そのお店は予約オンリーで単価はおよそ楽山の5倍。身体にいいもので安心安全が謳い文句だそうで。
ボクが想像するに、赤酢を使って、砂糖は不使用のシャリを使ってるんだと思います。
お店で食べた時はハラリと崩れてそれなりに美味しいお寿司だったそうで。
多分間違いないでしょう。
砂糖を使わないシャリはまとまりにくい。だから握りたてはハラリと崩れるんですね。砂糖はシャリをまとめる作用があるそうです。さらに時間が経った時の旨味の劣化を防ぐ作用も。
赤酢を使うのがトレンドになってきた江戸前のすし。コロナ禍でテイクアウトが隆盛になって有名店もお持ち帰りのお寿司を握るようになりました。ところが砂糖をほとんど入れない赤酢のシャリは時間が経つと美味しくないそうなんです。
砂糖は旨味を保持する役割があるのですね。
甘くない江戸前のシャリでお土産を作るならバラちらしが1番。酸味の強いシャリに甘く炊いた干瓢や椎茸、朧を混ぜ、錦糸卵を散りばめる。具材はこれも穴子とか蛤、煮蛸とかの煮物がよく合う。
酸味の強いシャリの劣化を甘辛い具材がフォローするんですな。
だから時間が経っても美味しく食べられる。先人の知恵なわけです。
何事もにも道理、訳、意味があります。
ただ、単に身体にいいとか流行ってるとかヘルシーとか安心安全で片付けられないこともあると思ってるんですよね、ボクは。
必ずしも、安全安全と身体にいいと美味しいはリンクするとは限りません。
ただ、美味しい、不味いってのはその人の嗜好でもあるので、なんとも言えませんけど笑笑
日頃から、ボクがテーマにしてるのはこういうことなんですよね。
いくら身体に良くても、いくら安心安全だとしても、心から美味しいと思わなきゃあかんと思うんです。
ちょっと、ジャンキーでもいいんじゃない?
美味しいってのは身体が求めてること。
自分の舌に素直になるのが1番だと思います。

今日のまかないは天ぷらざる蕎麦。
弟にお土産でもらった信濃の蕎麦です。
市販の麺ですが、ベストに茹で上げ、さらしネギを作り本わさびで自家製つゆで食べればめちゃくちゃ美味しい。
天ぷらもそう。
どうすれば美味しいのか、常に考えてれば自ずと答えは出るはずです。
それでは。