美味しいものを自然体で提供したいと勝手に思ってる楽山若大将の気ままなブログ


    博敏はここの時季になるといつも思い出すことがある。
    10年前のこと。
    菜由佳と付き合って半年ぐらいたっていた。
    映画を見に行った。
    確か、古いスポ根漫画の実写版。
    彼女は興味なさそうだったが博敏が押し切った。

    映画の好みや音楽の好みは合わなかったけど
    食事と酒の好みだけは相性がいい。
    付き合って半年。意見が分かれたことがない。
    博敏がカレーがいいといえば菜由佳もそうだったし、
    寿司とイタリアンが好きなのも共通していた。
    その日は寿司にしようという話になり
    映画館の近くの小さなすし屋の暖簾をくぐった。

    柔和な笑顔の大将で女将さんも気さくな感じの人。
    お世辞にも綺麗な店ではなかったが
    2人を温かく迎え入れてくれた。
    給料前だったので高いネタは避けようと
    入店前に話し合って。
    
    瓶ビールで乾杯。
    軽く、つまみを頼む。
    玉(ぎょく)にタコぶつ、マグロ。  
    博敏いわく、すし屋のつまみ「三種の神器」だ。
    ビールを2本飲んで冷酒に切り替えようと思ったが
    菜由佳が握って欲しいと言うんでそうした。
   
    白身は平目。
    イカにコハダにホタテ。
    海老に穴子。
    〆に牛蒡巻きを頼んだ。
    味噌汁を注文したがまだ少し足りなかった。
    「私、もう少し食べたいな」
    「俺もだ、何にする?」
    「同時に言って違ってたらじゃんけん」
    悪戯っぽく笑う。
    「いいよ、せーの」
    「お稲荷!」
    2人は思わず噴出した。
    「あら、ウマが合うお二人さんね」
    女将さんが味噌汁を出しながら笑った。

    大将が握ってくれた「お稲荷」は実に美味かった。
    頬張ればジューシーで煮汁とシャリがよくあった。
    博敏は思った。
    男と女の相性なんて容姿とか、身体とかじゃなくて
    もっと大事なことがあるような気がした。
    お稲荷を食べる菜由佳の横顔が愛おしく思った。

    半年後、博敏は菜由佳にプロポーズした。
    今では子宝に恵まれ幸せな家庭を築いている。
    今日はどこかで稲荷寿司を買って帰ろう。
    菜由佳もきっとそんな気分だろうから。

    すし屋のカウンターには始まりがある。


    いなり
    
    
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楽山若大将

Author:楽山若大将
すし割烹楽山の二代目です。趣味は美味いものを食べること、美味いものを作ること、野球(観る事、草野球)競馬(能書きだけで馬券をはずすのが得意)読書、落語鑑賞etc。

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