先日、数年ぶりのお客様にご来店いただきました。
とある飲食店のオーナー。
本業は別のことをされてます。
「若、俺だけどわかる?久しぶりだけど」
覚えてますとも。
20年ぐらい前、しょっちゅうみえている時、飲食店をやりたいとボクに話をしだしました。
「やめた方がいいと思いますよ」
ボクは飲食店未経験の方には大抵そう言います。
だって、飲食店って簡単そうでそうでない。
素人で手を出して失敗した例は山ほどあります。
そんな話をしてから居酒屋を開店されました。
なかなかの繁盛で次から次へと新店舗を展開。
今は何軒あるんでしょうね。
数年前、社員の料理人を連れてきたこともあります。
ウチの穴子と豚の角煮を食べさせて
「お前ら、こういう穴子や角煮、作ってみろ」
って。
まぁ、目標にしてもらえれるのは有り難い事です。
その日は
「今日は銭金関係なく美味いもの食べさせてくれ」
そー言われてもね笑笑
ま、あるにはありますよ。
毛ガニ、のどぐろ、アワビ、ウニ。松茸の土瓶蒸し。
久しぶりにカウンターでお話しさせていただきました。
「大将、亡くなったって聞いたけど、若、自信持って頑張っとるな。安心したわ」
いえいえ、ありがとうございます😊ボクはただでは死にません。
ご存知の通り、今はコロナの影響で飲食店は苦しんでます。
オーナーのお店も例外ではなく大変なようで。
でもね、いろいろ活路は考えているようでした。
こんな状況でもへこたれない。
まぁ、そんな方だとは思っていましたが。
20年でかなり勉強されたんだと思います。
以前は飲食のことは全く知らない方でした。
食材や産地のことも無知。
そんなんだからボクは反対したのです。
ところがお話ししててびっくり。
まぁ、よく知ってらっしゃる。
20年前とは別人でした。
これからの飲食店。個人店と大箱の店の戦略の違い。
寿司屋の仕事をしたネタの話。
一宮の飲食事情。
ボクが勉強させていただきました。
「若、一宮にはこんな店ないんやから、頑張って続けなよ。またくるわ。今日は美味しかった。穴子の味も変わっとらんかった」
嬉しくなりました。
事業というのは創業者の方は大変。
でも、後継者もそれなりに大変なんですよ。
伝統を作るのも、味を守るのも、なかなかのエネルギーが要るものなんです。
久々にいい時間を過ごす事が出来ました。
これからも様々な経営者の方から学ばせていただこうと思っています。